― 苦情処理検討会 ミニ講座より― |
「苦情を考える」−その1− |
日時: 2001年1月16日(火) 講師: (株)エムジー商品試験センター 窪田一郎氏 |
1. 苦情って何だろう? |
JIS-Z9920「苦情対応マネジメントシステムの指針(以降「苦情対応MS」と略す)」では |
2. 苦情とは? |
苦情とは、申出先に何らかの対応を要求する申し出である。 これが窪田の考える苦情です。 相談とは、申出者が持つべき思惟行動について何らかの助言を期待する申し出である。 問合とは、申出先から回答を期待する申し出である。 商品や役務、その他消費生活に関する事項について、情報の提供を求めるもの 要望とは、申出先に何らかの検討を希望する申し出である。 意見とは、申出者の主義・主張・考えを伝えて何らかの対応を期待する申し出である。 苦情・相談・問合・要望・意見を明確に区分することは困難ですが、申出者の欲するところを感じ取る感性が必要です。また、「ケーキが甘すぎる」という申し出にしても、「私に会うサイズの服がない」にしても、初めての買い物では、意見ですが、繰返し購入していた店では苦情に近い感情を持たれます。「いつもと違う。これは期待してその店に行った私の行為が無駄にされた。今まで通りの対応をして欲しい。」といった気持ちが働くためです。 苦情とは何らかの要求の伴うものであり、要求する権利が申出者に存在するものを「苦情」と位置付ける必要があります。逆に申出先は、何らかの対応を取らねばならない責務を生じるものが「苦情」であるともいえるでしょう。ここでいう責務とは法律上の責任を問われるものです。 次回は、法律上の責任という問題を考えてみます。 (注)相談・問合・要望・意見に企業は応える必要がないと言っているのではありません。企業に対する消費者のイメージの向上、ファンの獲得、売上の向上といった観点からも積極的に対応していくことが苦情相談窓口を設置するメリットになります。 |
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