22年度

第2回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 ドライクリーニング後皮革部分が白化
事例2 プリント裏地にリバースが発生
事例3 ドライクリーニングで白場に色泣き
事例4 ドライクリーニング(石油系)後の白化

事例1 ドライクリーニング後皮革部分が白化

事例データ
商品メンズカジュアルパンツ(部分天然皮革使い)
苦情内容ドライクリーニング後、皮革部分が白化した。
組成表示家庭用品品質表示法に基づく表示無し。
海外表示:cotton65% , CALFSKIN35%
取扱い絵表示
苦情品の外観天然皮革部分に白化が発生している。
検討内容
  • 1.表示内容は適正だったか?
    (不適正な場合その理由)
  • 不適正。
  • ・洗濯絵表示について、生産国向けの表示はあるが、日本国内向けの家庭用品品質表示法に基づく表示がされていない。
  • ・品質表示についても"綿65% 天然皮革(カーフスキン)"の全体表示のみであり、分離表示が必要である。
  • ・「付属品(皮や装飾品)が付いている場合、取り外して洗濯」となっているが、この商品は取り外しができない。
  • 2.表示以外の問題点
    (素材・企画・デザイン・取扱い等)?
  • ・スレ、摩擦が多い所に皮革を使用しているのが問題である。
  • ・洗濯説明文にある「付属品(皮部分)」の取り外しができない時点で取扱い店あるいはメーカーへ洗い方の問い合わせを先に行うべきだった。
  • ・ドライクリーニングにより皮革の脂が落ちてしまい白化が目立つ。ドライクリーニング後に加脂剤で色が戻るかを試みる。(消費者に了解をとってから)
  • 3.正しい表示と改善点
    (素材・企画・デザイン・取扱い等)
  • ・「付属品」の取りはずしに関する部分は商品に適していないので、取り外しができないことを前提とした記載内容に変更する。
  • ・本体と皮革部分での分離表示が必要である。
  • ・商品企画として色落ちやUSED感を楽しむ商品だと推測されるので、販売時の会話やケアラベルとして消費者に「色落ちを楽しむ」商品であることを伝えることが必要である。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。