20年度

第1回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 プリントスカート色泣き
事例2 Tシャツの部分脱色 
事例3 デニムパンツから色移り
事例4 メンズパンツの部分変色 
事例5 コート保管中の変色 
事例6 ジャケット保管中の変色

事例3 デニムパンツから色移り

事例データ
商品 レディースデニムパンツ
苦情内容 着用中、白いバッグにパンツの色が付いてしまった。
組成表示 表地 綿95%、ポリウレタン5%
取扱い絵表示
この製品は、デリケートな素材を使用していますので、ネットに入れて短時間で洗ってください。タンブラー乾燥はお避け下さい。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・デニムパンツは表面染着を意図的に作り、洗濯の繰り返しによる色落ちを味わいとするものが多い。これらは、インディゴで染色されたもので、顔料としての特性を持ったインディゴは、乾燥時の摩擦によっても白布等への汚染は、容易に生じる。
  • ・近年ウォッシュアウトされたものが中心になっていることから、消費者がこの様なデニムパンツのコンセプトや特性を理解していない事によるトラブルが増えているのではないか?
  • 2.製品の特性、染色の技術限界として避けることのできない現象と言えるのか?
  • ・インディゴの特性上、避けることは困難?
  • ・色の変化を楽しむには、濃い色調のものは堅ろう度に問題がある。
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策、クリーニングにおける注意事項と対策。
  • ・販売時にジーンズのコンセプトを説明し、取扱注意表示や下げ札などで、色移りに関する注意を促す。
  • ・洗濯は、その特徴を理解し、単品洗浄とする。
  • ・商業クリーニングでは、受付時に色褪せが起こることを説明し、単品処理する。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。