21年度

第1回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 商業ドライ後の輪じみ(きわつき)
事例2 商業ドライ後の身頃のぶくつき
事例3 水洗い後の前立ての寸法変化
事例4 商業ドライ後の輪じみ
事例5 家庭で水洗い後の衿のぶくつき

事例1 商業ドライ後の輪じみ(きわつき)

事例データ
商品 カジュアルコート
苦情内容 商業ドライを行ったら輪じみ(きわつき)が生じた
組成表示 表地 ポリエステル 100%
裏地 ポリエステル
取扱い絵表示
苦情品の外観 前立てなどの縫い目際部分にしみが見られる
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • 表地に高密度素材を使用し、裏はフロック加工のため、ドライクリーニング後の乾燥時、生地(生地が重なっている所=縫い込み部)に浸透した溶剤の乾燥差が生じ、それが「きわつき」となる。
  • 2.製品の特性、または技術限界として避けることができない現象と言えるのか?
  • 現在の主流となっている石油系ドライクリーニングでは、このような製品構造のものはきわつきを起こしやすいと言える。むしろ水洗いで問題が回避できる可能性が高い。
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策。
  • ・きわつきを回避するために、製品の素材(副資材を含む)や縫製等を水洗いに耐える仕様とし、表示を水洗い可とするのが好ましい。
  • ・販売前に実用製品試験を行い、きわつきを確認する。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。