21年度

第2回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 ウェットクリーニング後の色なき
事例2 家庭水洗いによりねじれが発生
事例3 ドライクリーニング後装飾糸消失
事例4 保管中の変色

事例3 ドライクリーニング後装飾糸消失

事例データ
商品 メンズスラックス
苦情内容 ドライクリーニング後、装飾糸が部分的に喪失した。
組成表示 毛 100%
取扱い絵表示
苦情品の外観 股下の後ろパンツ部分に、装飾糸が喪失している部分がある。
関連する試験データおよび情報 ・摩耗試験
 JIS L1096 E法 (マーチンデール法)
 10000回:装飾糸喪失
 (一般的な基準:生地20000回以上だが装飾糸に限定した基準はない)
・装飾糸の組成:絹100%
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・摩耗試験(関連データ参照)の結果から摩擦に弱い生地ではあるが、発生している部位が股下の一部分に限られていることなどから、自転車のサドルでの摩擦や、消費者の体型にあっていないサイズだったことなども考えられる。
  • ・甘撚りの絹の装飾糸が使われているため。
  • 2.製品の特性、または技術限界として避けることができない現象と言えるのか?
  • 装飾糸に絹を使用している以上技術限界である。
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策。
  • ・スラックスに向いていない素材だと思われる。
  • ・クリーニング検品時にこのような現象が見られた時に、消費者への確認・説明が必要。

グループディスカッション                        発表の様子

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。