17年度

第2回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 ストレッチ製品(PU)の収縮
事例2 ストレッチ製品(PU)の伸び
事例3 酵素処理製品の破損
事例4 レーヨンの洗濯収縮
事例5 フロック加工の毛羽脱落

事例1ストレッチ製品(PU)の収縮

事例データ
商品 レディースパンツ
苦情内容 ドライクリーニングをしたら、ヒップ周りと丈が著しく収縮した
組成表示 表地:綿95%/ポリウレタン5%
取扱い絵表示  
スチームアイロン禁止
苦情品の外観 タテヨコとも寸法変化率で5パーセントを超える収縮が見られる。また生地表面に凹凸が目立つ。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・ドライクリーニング溶剤によりポリウレタン糸の膨潤により収縮
    ・仕上げ時の高温湿熱プレスによる収縮
    ・緩和収縮(生地が大きなひずみを持ったまま縫製・製品化されたため)
  • 2.判断基準と試験方法
  • ・ドライクリーニング寸法変化率試験
    ・湿熱プレス収縮試験(繰り返し行うこと)
    ・家庭洗濯による寸法変化率試験(主素材が綿であることから)
  • 3.商品を企画・生産・販売する場合の注意事項
  • ・製品試験を行い表示決定する。
    ・ポリウレタン混商品で取扱上注意が必要であることをお客様に伝える。
    ・生地のひずみを出来るだけ除去してから製品化する。
  • 4.クリーニングにおける注意点
  • 素材を知った上で最適なクリーニングを行う。
    右の写真は、横方向にポリウレタン弾性糸を使用したジーンズが大きく収縮したという同様事例のもの。
    石油系ドライクリーニング、タンブラー乾燥のみでこのようなシボを伴った大きな収縮が発生している。

    この事例の詳細とクリーニング業者から見た、ポリウレタンストレッチ製品の収縮について

                同様事例写真

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。