20年度

第1回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 プリントスカート色泣き
事例2 Tシャツの部分脱色
事例3 デニムパンツから色移り 
事例4 メンズパンツの部分変色 
事例5 コート保管中の変色 
事例6 ジャケット保管中の変色

事例2 Tシャツの部分脱色

事例データ
商品 カットソー(Tシャツ)
苦情内容 汚れが付いたので、濡れタオルで拭き取ろうとしたら、部分的に色褪せが発生した。
組成表示 綿100%
取扱い絵表示
この製品は、独特な色落ちの変化(白化)をお楽しみ頂くために、顔料で染めた生地を使用しております。
苦情品の外観 部分的に白っぽく脱色したようになっている。
関連する試験データ及び情報 ・洗濯 JISL0844 A-2
変退色4級、汚染4-5級
汗 JISL0848(酸・アルカリ)
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・当製品は顔料プリント製品である。
  • ・湿潤状態で摩擦を受けたことにより、生地表面をバインダーで接着している顔料が脱落、内部の非着色部分が露出した。
  • 2.製品の特性、染色の技術限界として避けることのできない現象と言えるのか?
  • バインダーで接着したものであり、強い摩擦には耐えられないものが多い。
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策、クリーニングにおける注意事項と対策
  • ・耐溶剤性、耐洗濯性に優れたバインダーを選択する。
  • ・顔料プリント製品であることを分かり易く表示し、摩擦に弱いこと、及び、シミ抜きが困難であることを明記する。
  • ・洗濯は、部分的なもみ洗いを避ける。
  • ・色落ちをコンセプトとした製品であるならば、その旨販売時の説明と表示で付記する

 有機溶剤+電磁ガンによるシミ抜き操作で簡単に脱色する。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。