18年度

第1回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 縫い目スリップ
事例2 エリ接着樹脂の部分剥離
事例3 裏地のほつれ糸の飛び出し
事例4 シームパッカリング
事例5 接着芯への汚染

事例4シームパッカリング

事例データ
商品 メンズシャツ
苦情内容 家庭洗濯をしたら、脇縫い目などに凹凸が発生し、アイロンをかけても元に戻らない
組成表示 表地:綿100%
取扱い絵表示
苦情品の外観 脇など、ほとんどの縫い目にシームパッカリングが認められる。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・縫い糸の特性(収縮率など)
  • ・縫製時の糸のテンションの問題
  • ・ ミシンの調整の問題
  • ・布の構造、物性(座屈)
  • ・パターン(いせ込みやカーブ)
  • ・縫製操作、技術の問題
  • ・修正されたものが水洗で緩和された 
  • シームパッカリングの原因は多岐にわたる。
  • 2.判断基準と試験方法
  • JIS L 1905 シームパッカリングの評価
    立体レプリカがあり、等級判断する。
    1~5級(9段階)
    本品のような製品→4級以上
    カジュアルシャツ→3~4級
    ナイロンブルゾン→2~3級
    家庭洗濯、商業ランドリーそれぞれについて評価する
    事故品の脇縫い部分は3級以下(梯子状)
    縄状(斜めになっている)のものは、縫製不良と考えられる(ステッチを掛けるとき、手で押してしまっている)。

    立体レプリカはこちらを参照
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項
  • ・シームパッカリングについて社内基準を持って管理する
  • ・縫製時のミシンの調整(特に縫製スピードの管理)
  • ・縫製作業者の技術向上
  • ・適正な縫い糸、生地の選定
  • ・実用試験で確認する。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。