20年度

第3回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 商業ランドリー後の衿・カフス収縮
事例2 商業ランドリー後の前立て横身頃の波打ち
事例3 縫い目滑脱
事例4 ダウンの吹きだし
事例5 前立ての折れ・変形

事例5 前立ての折れ・変形

事例データ
商品 メンズジャケット
苦情内容 前身頃端が折れたように変形し、元に戻らない。
組成表示 表地 綿85% 麻15% 裏地 ポリエステル
取扱い絵表示
苦情品の外観 前身右側ではボタンの重みにより、左側ではボタンホールの外側から表地が反り返っている。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • 綿麻素材は、繊維質が硬く伸張回復率が低い。着用の繰り返しの中で繊維の変形が進み折れに至った。前身頃には芯が貼られているが、見返しには無く、見返しの変形が先に進み前身頃が折れたような状態になった。
  • 2.製品の特性または技術限界として避けることのできない現象といえるか? 
  • 素材の特性から、この設計では避ける事ができない現象であるが、前身頃と見返しのバランスを考え、見返し部に芯地を施すなどの処理により対応できるのでは?
  • 3.商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策、クリーニングにおける注意事項と対策。
  • ・ 企画設計:見返しにも芯地を施す、あるいは製品をアンコンにする。

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。