日 時 | 2025年1月31日(金) 13:45~19:00 |
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場 所 | 大阪産業創造館 6階 会議室E & リモート |
講演1 | 「混紡繊維を分別・リサイクルする新技術」 大阪大学 大学院工学研究科 教授 宇山 浩 氏 |
講演2 | 「海上コンテナ内の温度環境並びに、輸送工程について」 郵船ロジスティクス株式会社 日本地域事業・営業推進本部 複合輸送部 複合輸送開発課 課長 粟国 宣朝 氏 |
参加者数 | 講演:138名(内訳:会場74名、リモート64名) 新合格者歓迎会:40名(内訳:新合格者20名、既存会員3名、幹事17名) |
1.講演 13:45~15:15
「混紡繊維を分別・リサイクルする新技術」
大阪大学 大学院工学研究科 教授 宇山 浩 氏
サステナビリティーが叫ばれている昨今、ブラスチック業界ではリサイクル活動が個人、官民共に 活発になってきている反面、アパレル業界では複合素材による商品構成であることがリサイクルの足かせとなっています。一方、ペットボトルをリサイクルした繊維を使用した商品は増えており、樹脂そのものをリサイクルするマテリアル法、原料まで戻すケミカル法があります。
今回ご紹介頂いた新技術は多数採用されている綿とポリエステルのミックスされたアパレル素材からマイクロ波照射技術を利用することにより綿をそのまま回収し、ポリエステルは前駆体にケミカルリサイクルできる画期的な技術です。この技術の社会実装はネイチャーポジティブに貢献するとともに、 脱炭素社会構築・CO2排出抑制やサーキュラーエコノミーに繋がるとのことです。
今後、アパレル素材に欠かせない綿/ポリエステル以外繊維の分別・リサイクルに取り組まれるとともに実用プロセスの開発にも注力されていくとのことです。
アパレル・ファッション産業は石油産業に次いで第二位の環境汚染産業だということや、現代の生活には欠かせないプラスチック問題についても新たな知見を得ることが出来た有意義な講演でした。
2.講演 15:30~17:00
「海上コンテナ内の温度環境並びに、輸送工程について」
郵船ロジスティクス株式会社 日本地域事業・営業推進本部
複合輸送部 複合輸送開発課 課長 粟国 宣朝 氏
グローバルな生産活動において欠かせない「輸送」について大部分を占める海上輸送のイロハから 航空輸送についても、中でも荷物の品質にも影響を受けるコンテナ船での輸送環境について実態と課題対応について詳細に講義頂きました。
アパレル業界においては東南アジアからの輸出入が多いため、気温が高い緯度が低い地域を航行する影響が大きいと思われがちですが、実際は輸送前後の港での待機時間や積載場所による影響が大きいとの説明が有りました。一般的に使われるドライコンテナの内部は輸送船のデッキ位置では60℃以上の 高温になることもあるとのことです。
一方、湿度はある程度密閉されたコンテナ内部では絶対量に大きな変化はないものの、温度が低下すると相対湿度が高くなり、結露が生じることがあり、荷物の濡れの原因となるとのご説明頂きました。又、何気なく使っている木製パレットは8~10ℓ/パレットもの水分を含んでいるそうです。
これらパレット内部の温湿度対策について効果が確認されている遮熱シートや結露防止シートがあるとのご紹介も頂きました。
普段、深く考えることが無い輸送について知識が増え、課題とその対策についても学習することが 出来、有意義な講演でした。
3.新合格者歓迎会(会場のみ) 17:45~19:00
・自己紹介
・関西支部 活動内容と幹事の紹介
・名刺交換