2022年度



第1回 品質問題研究会

 
日 時 2022年8月26日(金)  14:00~17:20
場 所 大阪産業創造館 5階A・B  会場参加&リモート参加
講演1 「How to introduce"Sustainable Textile"
  世界のサステナブル事情(認証基準・企業動向など)」
Textile Exchange 稲垣 貢哉 様
講演2 「ISOとJIS改正の動向について 
 ~新しいドライクリーニング溶剤の課題~」 
花王株式会社 ハウスホールド研究所 上席主任研究員 野村 昌史 様
参加者 83名(内訳:会場31名、リモート52名)

講演会要約

1.講演 14:00~15:30 「How to introduce"Sustainable Textile"
 世界のサステナブル事情(認証基準・企業動向など)」
Textile Exchange 稲垣 貢哉 様

  世界の動向と日本の現状、国際認証の種類と違い、国際認証の取得について並びに学生の取り組みなどについて説明をいただきました。
 世界はサプライチェーン全てにおいて環境や社会に配慮していることを求めているのに対し、日本は一部の取り組み(例えばオーガニックを使用しているだけ)でサステナブルを謳う風潮がまだあります。うわべだけの環境に優しいイメージの訴求は、世界では「グリーンウォッシュ」と指摘されます。
 今後、真剣に取り組まない企業は世界から取り残され、SDGsを学校教育で学んでいる学生達から選ばれなくなる可能性があります。

2.講演 15:40~17:10「ISOとJIS改正の動向について 
 ~新しいドライクリーニング溶剤の課題~」 
 花王株式会社 ハウスホールド研究所 上席主任研究員 野村 昌史 様

 今後改正が予定されているISO3758とJIS L 0001について、その内容と改正による衣類への影響に対する実地試験の結果を詳しく説明いただきました。
 ドライクリーニング溶剤について影響が懸念されるダウンジャケットやプリーツスカート、副資材などを用いた実地試験では、追加が予定されているデカメチルペンタシクロシロキサンとジブトキシメタンは、既存のパークロロエチレンと石油系溶剤に比べ、洗浄力はやや劣る傾向にありますが衣類や副資材の損傷性に大きな差は見られませんでした。ただし、試料数の少ない試験もあり、今後も実施試験を継続されます。