18年度

第2回 繊維関連工場見学会-アングルミユキ(株)

日 時平成18年9月26日
見学先アングルミユキ(株)
柏原事業所 大阪府柏原市堂島町5-6
 アングルミユキ(株)ホームページ
参加者40名

見学会記

見学後記
 畦に咲く彼岸花と黄味帯びた稲穂に初秋の香りを感じた9月26日、参加者45名はJR関西本線「志紀」駅に集合して、高級肌着の製造会社であるアングル・ミユキ(株)柏原事業所の見学会が行われました。
 志紀駅より徒歩で柏原事業所に到着後、福田研究所長のご挨拶を頂き、見学のポイント(肌着の基本、脇の縫い目がない、編機はサイズ用別に、巾出しもサイズ別に)をお教え頂いた後、13時20分より5班に分れ、編み立から染色、縫製までの生産ラインおよび仕上げ、研究所、廃液浄化施設等を詳しく見学させて頂きました。なかでも、 (1)編み立て機械は50年くらい前のものや、明治から大正はじめに造られた吊編機が大切に使われており (2)給糸数30%ダウンのフライス編機(独・マイヤーから輸入)、 (3)カシミヤ紡毛製品の縮絨機(内張りの木は「まきの木」)、 (4)廃液浄化処理施設(バクテリヤで有機物を分解して、きれいな水で排出) などに感銘を受けました。  見学終了後は、福田研究所長による講演会がクレーム事例などに基づいて行われ、 (1)コンパクト洗剤(蛋白質分解酵素配合)でウールがボロボロ→アトピー・赤ちゃん・肌の弱い人は酵素入り洗剤を避けるのが望ましい、 (2)静電気を防ぐには→綿を着用し、衣料の組み合わせを工夫する、 (3)肌着の耐用年数は1年→35歳以上の男性のノネナール(加齢臭)は女性の5倍強・綿製品の汚れ(汗、皮脂等)の50%は洗濯後残る、 (4)塩素晒から過酸化水素晒へ、 (5)漂白剤(酸素、塩素、還元)の使い分け などを具体的に分かり易くお話頂きました。  多忙にも拘わらず、私達のため、急遽、従業員休憩室を講演会場に設営、また、ニットの基本組織サンプルや試編機も会場に用意して下さる暖かいご配慮に感謝いたしますとともに、いつまでも伝統の機械による心温まる最高の肌着を作って頂きたいと思いました。(安江理子記)