見学後記
　 　「雨が降りませんように」の昨夜からの祈りが通じたのか、澄みきった青空に恵まれた6月27日、会員43人が播州赤穂駅に集合、アース製薬（株）坂越工場を見学しました。
　前が海、後ろが山と自然に恵まれた坂越工場・研究棟でご挨拶を受けた後、案内ビデオ（・アース=地球・1892年創業、住関係の製品製造・大塚GPの一員・ベストクオリティ＆ベストセーフティ・殺虫剤シェアNo1・21世紀は真の豊かさを追・No1からOnly1）を見せて頂きました。
　次に、3班に分かれ「ごきぶりホイホイ」と「モンダミン」の製造工場と生物研究棟の見学に移りました。生物研究棟で害虫(屋内生息)19種類の生物飼育状態やその効力試験を説明頂き、飼育室に生息する数十万匹のゴキブリに度肝を抜かれました。ごきぶりホイホイ製造工場では、粘着剤の調合から製造、2個パック商品のできるまでを、モンダミンエ場では、食品工場並みの検査を実施(モンダミンは化粧品・医薬部外品です。口に入れます)されている製造工程を見学させて頂きました。
　見学終了後は、新田勇氏による講演会『害虫と防虫剤』が行われ、衣類害虫（イガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ他）、害虫が食べる布と巣の色（化繊も巣を作るためかじられる）、エンペンスリン（ピレスリン系）防虫剤、昇華性防虫剤(パラジクロルベンゼン、ナフタリン他)、防虫剤の併用による影響、ゴキブリの概要・種類・人に対する害等を、害虫（特にゴキブリ）への愛情を随所に感じさせながらお話しくださり、いろいろな質問にも答えて頂きました。
　坂越工場で感じたゴキブリ等の害虫への愛情は、我が身の生物への優しさ・配慮不足を反省させられました。それは日本の原風景を残す赤穂の地がいつまでもこのままであって欲しいと云う願いにもつながりました。（安江理子記）