日 時 | 平成28年4月23日(土) 13:30~17:00 |
---|---|
場 所 | 福井県工業技術センター 研修棟 講堂 |
内 容 | (1)『ISO・AATCC・ASTM(国際規格)による試験方法(繊維編)』
(一財)カケンテストセンター 大阪事業所 海外規格試験室 室長 大久保 威宏 氏 (2)『百貨店における消費者苦情とクリーニング問題』 (一社)日本繊維技術士センター 顧問 松尾 繁 氏 (元大丸・消費科学研究所、元帝人) (3)『東レのスポーツ関連の素材開発について』 東レ㈱ 繊維加工技術部 テキスタイル技術室 主任部員 喜多川 恒光 氏 |
参加者 | 95名 |
大久保氏からは、欧州(ISO)、米国(AATCC)の繊維製品の試験方法を 日本(JIS)との比較をしながら、解説頂いた。耐光堅牢度では 光源や湿度の違い、洗濯堅牢度では
洗剤やステンレス鋼玉の有無などが異なる。また、洗濯堅牢度などの添付白布は、欧米では、マルチファイバー10 が使われる。物性関係では、洗濯寸法変化率では 洗濯機の構造や洗剤、時間などの相違、引張強さ等強度の単位は、日欧が N なのに対し、米国では lbf である等々。
松尾氏からは、戦後の繊維産業の変遷と繊維製品の消費者苦情の関連について、次いで、大丸百貨店における品質苦情の処理システムの基本コンセプトと流れについてお話し頂いた後、実際にあったクリーニングに関連する苦情事例は、ワイシャツの襟羽根の収縮等の具体例について解説頂いた。
喜多川氏からは、スポーツアパレル市場規模が5000億円超で、その内、トレーニン
グ・ゴルフ・アウトドアで約6割を占めることを示された後、「吸汗・速乾」、「高通
気性」「防水透湿」「軽量」、「ストレッチ」等の最近の機能素材開発について解説された。各機能素材は ポリマー合成・製糸~紡績・糸加工~織・編~染色・後機能加工の各要素技術を組合せて 開発される。軽量素材では コの字型断面の高中空糸を開発するなど、種々のスポーツウェア向け素材開発のコンセプトについて話された。