同社は、主にスクール・スポーツウェアの企画・製造・販売を一貫会社して手掛けるメーカー。飯田副社長からミニ講演が行われた。
　同社グループは1000名の規模で、中国・遼陽市に工場、青島市に2社を持ち、全体の6割は 海外生産であるが、今回は グループの中核を為す本社工場を見学。昨今の国内の少子化により需要が減少しているが、制服や体育衣料などスクール衣料関連商品は、多品種・小ロット・短納期が求められる等、国内での生産対応が欠かせないことも強調された（制服は学校、学年、クラス、コース、チーム別など、多種にわたり着数単位が小さい等）。次に 3・11東日本大震災を受け、同社が中核となり、東レ合繊クラスターの「次世代縫製技術分科会」が取り組み、開発された緊急災害時に役立つ"多機能防災用品セット「衣飾自由®」を紹介して頂いた。通常も着用可能で、緊急時に分離して８つの防災用品に早や変わりする衣服（多機能で、取扱い性、軽量性、収納性にすぐれた商品）。見学は、飯田氏、表工場長の案内で2班に分かれ、企画・デザイン、裁断、縫製、セッティング、物流配送の各部門を見学。ＣＡＤ～ＣＡＭ、立ちミシンライン、検品ラインなどシステム化された水準の高い作業ラインが印象的であった。特に、サンプル作製の即応体制、原反在庫を4000本常備するなど、顧客サービス対応の徹底ぶりには敬服した次第である。