21年度

工場見学会(古河スカイ株式会社  製板事業部 福井工場)

日 時 平成21年9月16日(水) 13:45~16:30
場 所 古河スカイ株式会社  製板事業部 福井工場
内 容 日本で一番のスケールを誇るアルミ圧延メーカーの工場見学。
参加者 20名

見学会要約

 原料のボーキサイトからアルカリ処理、焼成、電気分解の工程を経由して出来たアルミ地金を輸入。これを原料とした圧延・加工を行う工場。
<鋳造>の工程(地金を大型炉で溶かし、巨大なアルミの長方形の塊にする)は 見られなかったが、次の工程から見学。
①<面削>(長方形のアルミの表面のいわゆるバリをダイヤモンド刃で 削り除去)
②<ソーキング>(アルミの塊を炉内で高温に熱し、圧延しやすくする加熱工程)
③<熱間粗圧延>(高温・高圧力の2本の鉄ロールの間を厚さ60cmくらいのアルミの塊を 15~25回繰り返し通して徐々にうすく延ばしていく)
④<熱間仕上圧延>(更にうすく延ばす) 
⑤<冷間圧延>(設計の厚さに延ばす)
⑥<焼鈍>(再結晶以下の温度に加熱し、アルミを微細な結晶に揃える)
⑦<矯正>(機械的に反りなどをなおす)
……という一連の工程を見学。
*更に、うすくしたアルミの巾方向の<スリット><焼付け塗装><超音波探傷検査>の連続処理設備も見ることが出来た。
同工場は ビール缶など向けの薄いアルミ板が主 力だが、LNGタンカーのタンクの側板やH2型ロケットの側板などの厚板も生産。
圧延は合繊の溶融紡糸に似た要素もあり、大変興味深い異業種の工場見学であった。とにかくスケールが大きかった。