日 時 | 平成26年6月21日(土) 13:30~18:00 |
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会 場 | (一財)日本繊維製品品質技術センター(QTEC) 福井試験センター |
内 容 | 1.年次大会 2.特別講演 3.交流会 |
参加者 | 49名 |
1.年次大会
平成25年度行事報告、会計報告 及び 平成26年度行事案、予算案の審議後、前幹事の矢部秀樹氏(東洋染工)の功労者表彰が行なわれました。
また、新幹事として、西出昌敏氏(東洋染工)、石訳弘一氏(丸井織物)、定正弘氏(元帝人・技術士)の3名の方が加わりました。
2.特別講演①『EPA/FTAの拡大と繊維産業』
講師:日本化学繊維協会 主任部員 鍵山 博哉 氏
②『繊維製品の防汚性~その基礎科学~』
講師:奈良女子大 生活環境学部教授 後藤 景子 氏
鍵山氏からは、まず EU・米国・日本の市場に対し、中国を含むアジアからの輸出が中心
であること、中国、インドの繊維消費量が急拡大していることなどを話された。
次いで、世界的なFTA(自由貿易協定:関税等の障壁を削減・撤廃する協定)のネットワーク拡大や
EPA(経済連携協定)の動き、日本の繊維産業のEPA/FTAに対する基本的な.スタンスについ
て話された。中国国内のリスク顕在化の中で、免税を活かしベトナム等アセアンからの輸
入が拡大している。
日本の繊維産業の方向性としては、高機能、高性能繊維を軸としたグローバル展開 (欧米、アジアへの輸出)が重要との認識を示されました。
また、日本からの
繊維品輸出は、原産地規則の2工程ルールの活用がポイントであることを話された。
後藤氏は、衣服の汚れ(人体から:汗、尿、血液、皮脂等、生活環境から:塵、埃、髪油剤、
化粧品等)の洗浄性については 洗剤と機械力の要因が大きいと、まず話された。
防汚加工に
は、SG(Soil Guard:付着抑制)、SR(Soil Release:汚れ離脱)、SGR(Soil Guard & Release)
の3種類があり、繊維製品の汚れ付着・脱離の支配要因を 界面化学の観点から話されました。
ファンデルワールス力や水素結合力(表面張力)、静電力(表面電位)、接触面積(原布の幾
何学的形態)の3つの要因がからんでいると。この視点に沿った各種処理布のSR性(汚れの
離脱性)評価法の実例も示された。そして、ご自身の研究のプラズマを利用した布の表面処
理による防汚性の付与技術の話、また、超音波を利用した洗浄の機械力UPの話もされた。
3.交流会(ティー・パーティ)ソフトドリンクと 美味しい軽食を 食しながら、講師と、
また 会員相互の交流を行ないました。