21年度

第2回 繊維関連工場見学会-河村繊維株式会社

日 時平成21年9月11日(金)
見学先河村繊維株式会社
参加者53名

見学会記

 河村繊維株式会社は、昭和33年に河村圭靴下工場として創業、昭和37年シームレスストッキングの製造開始以来四半世紀以上、その間に培われた技術・人材・設備(成型編機、ダブルラッセルなど)でインナーウェア・フットケア業界へ進出、業績をあげておられます。
編・染色加工・縫製・仕上げセット・製品梱包と最終製品までを一貫で生産管理されており、その製品は、日本はもとより世界中の人々に愛用されています。
日本国内での生産にこだわり、きめ細やかで丁寧な物作りをされている工場を見学させていただき、貴重な体験となりました。

見学後記
 夏の香漂う快晴の9月11日、奈良県中西部に位置し広陵町と並ぶ靴下産業の大和高田市に在する河村繊維株式会社の見学会が行われました。
 参加者53名は13時近鉄・大和高田駅に集合し、タクシーにて工場へ到着。ご挨拶後、河村憲一会長より、靴下事業の変遷【ソックス生産(大和高田市と広陵町は元々ソックス生産地)→パンスト専業メーカーに→生足到来ブームで大口径編機に転換→現在はパンスト・インナー・フィットケアの3本立】と信念【すべて国内生産へのこだわり:原糸(買い入れ)投入後の一貫生産】を、河村圭三社長からは会社概要【(1)パンストの生産状況:65万デカ/月、無地からコンピューター柄化へ、編口径は4インチ、最新製品は圧着ストッキング(2)製造設備:各工程(カバーリング→編立→縫製→染色→仕上→裁断→検査包装の機器類】をお話し頂いた後、工場見学に移りました。会長のお言葉通り、一貫生産ライン及び倉庫設備(自動管理システム・ラックパック装置)を全て包み隠さず見せて頂きながら、若い女性(中国からの研修生)の多さと仕事への集中力の高さに驚きました。
 見学終了後に行われた質疑応答での相次ぐ質問【莫大な生産だが?これがひ一つの目的だとは?編立機周辺が暗いが安全面での配慮は?機能商品の効能検証は?品質管理の方の法は?若い方が多かったが?河村製品の独自製品は?他】に、「24時間生産」「OEM生産が多い」「毎朝各セクションで話し合い仕事に従事。情報の共有が大事」等、一つ一つ丁寧にお答え頂きました。特に「"常に業界のトップを目指し"から、ムダを排した物作りをすれば、どんな時代でも残れるのではないかと考えている。」には、日本古来からの物作り精神(使う人の幸せを願う)を感じるとともに、未来への無限の可能性が秘められていると思いました。(安江理子記)