17年度

第2回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 ストレッチ製品(PU)の収縮
事例2 ストレッチ製品(PU)の伸び
事例3 酵素処理製品の破損
事例4 レーヨンの洗濯収縮
事例5 フロック加工の毛羽脱落

事例5フロック加工の毛羽脱落

事例データ
商品 メンズジャケット
苦情内容 ドライクリーニングしたら衿端などが白く変色した。
組成表示 表地:基布 レーヨン55%、綿45%
取扱い絵表示
この製品はフロック加工を施した生地を使用しており、独特の風合いと光沢を持っています。着用時、ベルトやバックルなどによる過度な摩擦はお避けください。光沢の消失や毛羽の脱落を起こすことがありますのでご注意ください。
苦情品の外観 衿端、袖口などの毛羽(フロック加工)が脱落して基布が見えている。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・着用時の摩擦
  • ・クリーニング・タンブラー乾燥時の機械力(摩擦・たたき作用など)によるフロックの脱落。
  • ・パークロールエチレンなど、樹脂溶解力の強い溶剤による脱落の可能性(この場合は、作用が全体に及ぶ事が考えられる)
  • ・フロックの接着樹脂、接着強度の問題
  • 2.判断基準と試験方法
  • 1)マーチンデール(摩耗)
  • 2)J I S 植毛強さ
  • 3)ジャングル試験
  • 4)縫製品のドライクリーニング試験(石油系・タンブラー乾燥)3回
  • 3.商品を企画・生産・販売する場合の注意事項
  • 企画・生産
    一般的な着用・石油系ドライクリーニング(タンブラー乾燥を含む)に耐えるフロッキー素材を使用する。製品試験で確認する(クリーニングだけではなく、可能であれば着用、クリーニングの繰り返しを3回程度)
  • 販売
    フロック加工品についての基本的な特性・注意事項を伝達する。
    下げ札と取り扱い絵表示の2種類を付け、可能ならクリーニング業者向けの表示を別に付ける。
  • 4.クリーニングにおける注意点
  • 石油系溶剤を使用し、他の衣料との摩擦を出来るだけ避けるため、単品または少点数で高浴比で洗浄し、可能なら静止乾燥機を用いた乾燥を行う。
    クリーニング時のネット使用は、ある程度有効であるが、製品サイズに対し小さなネットを使用すると、ネットの中で形状が固定され、クリーニング時に特定箇所に摩擦や衝撃などの負荷がかかる結果となる場合がある。またネット洗浄は、洗浄効率や乾燥効率が悪くなるというデメリットもある(乾燥ムラの問題もある)。

               衿端が白くなっている

               衿端の拡大写真

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。