東日本支部では、当初2月4日に開催を予定し、特別講演、討論会、パネル展示、活動内容の紹介、検査機関合同展など多くのコンテンツを設けていたが、オミクロン株のまん延により延期となり、講師の都合などもあった為、品質情報展を解体し、第一弾から第四弾に分けて開催した。
第一弾では、小島健輔氏による<コロナ後のアパレルの生存戦略>として特別講演を開催し、コロナ禍で進むデジタル社会、衰退する業界の中での新たなマーケット、従来から抱えるアパレル業界の問題点、変わりゆく市場の中でコロナ後に生き残るための提案などを解説して頂いた。
第二弾では、サステナブルラベル協会の山口氏による<繊維業界におけるサステナブルラベルの役割>として特別講演を開催し、繊維業界におけるサステナブルな生産背景から国際認証ラベルの役割について解説して頂いた。
第三弾では、アパレル・流通・染色・検査協会・クリーニングのコメンテーターによる<50年間の繊維製品の変遷、及び消費者動向と意識の変化>として討論会を開催し、それぞれのコメンテーターのターニングポイントとなった事例などを紹介、時代の変化により消費者がどのように変わったのか、その消費者に対してどの様に対応すれば苦情を減らせるかなどについて話し合った。
第四弾は、
また、TES会幹事である元三景の辻林氏による技術紹介として、芯地や機能テープを必要に応じて適切に使用することで改善される効果を、良否の見本を使い、実際に見て触って体感できる様にした。
地域特性としては東北の縫製工場の技術と品質として三陽商会の自社工場であるサンヨーソーイングのバーチャル工場見学の他、メディアで取り上げられている100年コートに直接触れられる様にした。
検査機関の合同展示会は業界初の試みであったが、検査機関各社が行っているメルマガなどの一方通行の情報発信を前進させ、担当者と来場者との双方向でコミュニケーションさせる場を設け、敢えて内容を指定せずに、現在開発している最新の技術情報を伝えられる様にした。既存の繊維の検査機関以外にもブンカケンを招き、近年普及しつつあるヒーター付きブルゾンの安全性に対しての試験や基準について案内して頂いた。
その他、本部企画の事故品のパネル展示の他、テキスタイルケア協会の住連木氏や元三陽商会の三島氏の著書であるクリーニングの品質管理や紳士服の仕上げについての参考文献を紹介した。
開催後のアンケート結果では、興味深いと答えたものが、第1弾から第3弾までは9割、第四弾の品質情報展では8割であり、概ね好評であったと思われる。
〇第一弾:特別講演
『コロナ後のアパレルの生存戦略』
講師:小島ファッションマーケティング 小島健輔氏
〇第二弾:特別講演
『繊維業界におけるサステナブル認証ラベルの役割』
講師:一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会 山口 真奈美氏
第三弾:討論会
『50年間の繊維製品の変遷、及び消費者動向と意識の変化』
司会:元東武百貨店 小川 きぬえ氏
コメンテーター:
流通 株式会社 三越伊勢丹ホールディングス 工藤 尚一氏
アパレル 株式会社ワールド 田原 孝則氏
クリーニング 有限会社 ケントクリーニング 飯田 純一氏
染色 一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター 杉本 忠昭氏
検査協会 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 安藤 健氏
〇第四弾:品質情報展