日 時 | 2023年1月28日 14~16時 |
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場 所 | 瀧定名古屋㈱ 17階B、Cホール |
内 容 | テーマ
: 「時系列データ(生活者1万人アンケート)から読み解く日本人の価値観・消費行動の変化-コロナ禍で、日本の生活者はどう変化したか-」 講 師: 野村総合研究所マーケティングサイエンスコンサルティング部 プリンシパル 松下 東子 氏 | 参加者 | 61名 |
合格率16.4%という難関を突破した新会員9名を迎え、TES会中部支部新会員歓迎特別講演会を開催いたしました。今回は長年消費意識に関する研究やコンサルテーションを専門として活動されている野村総研の松下氏を迎え、コロナ禍における消費者意識と行動の変化についてご講演いただきました。松下氏は平成28年度の新会員歓迎セミナーに続く2回目のご登壇となります。
野村総研にて3年に一度実施されている「生活者1万人アンケート調査」の2018年・2021年版の比較と、シングルソースパネルによる月次データによると、コロナ禍における生活者には、「伝統的家族観からの脱却」、「人付き合いの減少」、「チャレンジ精神や愛社精神の下げ止まり」といった傾向が見られるということでした。また、消費意識については、「積極的にお金を使いたい費目」で衣類・ファッションが停滞、「価格に見合った価値を確実に回収したい」というコスパ志向の強まりや、購買に際してはデータを活用しユーザー評価を重視する情報感度の高まりといった変化があることについて解説がありました。
質疑応答の中でも、レビュー等のユーザー評価は購入のための足切りや保証・安心を得るため活用されていること、レビューや評価サイトだけでなくYou Tube等の解説動画が購買行動の意思決定に影響していることが紹介されました。また、エシカル商品に対する年代別関心度の違いやその背景についても、アンケート結果をもとにご解説いただきました。
日々TESとして繊維に関する業務に携わる中、また同時に一消費者として生活する中で無意識に感じていた変化を、多様な切り口から数値として知ることのできる貴重な講演でした。
今回も懇親会は行わず、感染防止対策を採りながらの講演会のみの開催となりましたが、会員の皆様の更なる研鑽の場となるよう、今後も様々なテーマの活動を企画してまいります。