日 時 | 2024年11月15日(金)13:30~16:00 |
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訪問先 | 株式会社艶金 |
ご担当者 | 代表取締役社長 墨 勇志 様 |
参加者 | 32名 |
今回は工場見学会は株式会社艶金様にご協力頂き、岐阜県大垣市にある染色整理加工場の見学を実施した。
まず、墨社長から「環境への取組」として繊維産業が環境へ与える影響、SBT(Science Based Targets)認定を取得された企業としてScope1,2,3について各社の取組や、同社ののこり染ブランド「KURAKIN(クラキン)」、アップサイクルブランド「retricot(リトリコ)」についてご教授頂いた。
その後、2班に分かれ工場見学が行われた。同社の生産加工品は主にニット素材であり、綿・PETのみならず、ウール・ナイロン・アクリルなど多くの繊維の染色整理加工が可能である。特殊加工技術として減量加工や針布起毛・連絨機を用いた風合い加工。また、抗菌・撥水・消臭等の機能性加工などのも可能である。同社は環境への取組について積極的に行われており、自社保有の高度な排水処理設備、染色機メーカーとの共同開発による省エネルギー型染色機の導入や、バイオマス燃料を用いたボイラーの稼働を行っている。特にバイオマス燃料は昨今のSDGsが騒がれる以前から使用されており、主に使用後の廃材を使用し、使用後の灰についてセメントの原料として使用されている。
同社は創業が1889年(明治22年)と大変歴史のある会社である。長い歴史の中で培われた技術・人材・設備による基礎技術に加え、低浴比型染色機の導入や、同業他社に比べいち早くSBT認定に取組むなど環境への取組みにも積極的である。また、排水処理設備による環境負荷低減対策や学校イベント、セミナー等での地域の方との交流も活発であり、地元に根ざした企業でもある。環境負荷が高いとされる繊維業界の中で、地域に密着し、環境負荷低減への取組みに感銘を受けた。さらには、前述の自社ブランド「KURAKIN」や「retricot」など染色加工場として、企画・縫製など新たな挑戦を行っており、企業として挑戦する事の大切さを感じ、今回の工場見学で大変多くの事を勉強させて頂きました。
最後に、今回の工場見学にご協力頂きました株式会社艶金の皆様、開催をサポート頂きました皆様、ご参会頂きました皆様に深く御礼を申し上げます。