日 時 | 平成25年8月23日(金) 18:30~20:45 |
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場 所 | 金城学院大学サテライト |
参加者 | 33名 |
第1部 検査機関による事例紹介(一財)ボーケン品質評価機構 名古屋事業所 山崎桃佳氏にこれまでのボーケン展より「脆化と変色」に関する事例を抜粋して紹介いただいた。
第2部 事例紹介
Aグループ検討品
プリントの摩擦堅牢度不良により色抜けするダウンジャケット
検討結果
・爪で擦ると色落ちすることから、摩擦堅牢度不良が推察される。
・プリントに使われた染料または顔料と生地との結合が弱く、着用時の擦れ・摩擦によって色落ちしたと考えられる。メーカーの商品企画の段階で、基準を満たす素材が使用されるべきと結論づけた。
Bグループ検討品
ドライクリーニング後の保管中にオレンジ色に部分変色した綿ゴルフパンツ
検討結果
・汗抜き(水洗い)処理を行わなかったため、残留汗により変色したと推察。臀部~大腿裏にかけてスジ状に変色が現れたのは、汗でぬれた生地が椅子と接触したなど、外部要因との複合作用によると推察する。汗をかいた衣料はドライクリーニングだけでなく、汗抜き処理を施すことで問題発生の防止となると考えらえる。
Cグループ検討品
ドライクリーニング後の保管中に部分変色した綿ドレス
検討結果
・変色の部位・状態から、塩素系液体漂白剤が付着していたと推察される。
・ドライ処理のみであったため、残留していた漂白剤により経時的に色抜けが発生。
・クリーニングの受け取り時、返却時の状態確認の徹底が必要であると考えられる。