日 時 | 平成24年8月17日(金) 18:30~20:45 |
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場 所 | 金城学院大学サテライト |
参加者 | 31名 |
1.(一財)ニッセンケン品質評価センターによる事例紹介
①硫化染料が原因で脆化し、尻部が破れた綿パンツ
②代用芯地を使った部位の芯地接着樹脂が表にシミ出した婦人コート
③外部からの薬品の影響で綿が脆化損傷したと思われる紳士シャツ
④ファスナー現象により生地同士が張り付いてしまう綿ニット素材
⑤アーク溶接の強い紫外線等の特殊な要因で退色したと推測される作業衣
2.グループ討議
参加者の増加に伴い、今回から後半をグループ討議に変更した
Aグループ:
ドライクリーニングで前身の一部が収縮した婦人Tシャツの原因等の検証
事前提供情報に誤りがあり、クリーニング店は取扱いミスを認めていない前提で検討を進めていただいた結果、クリーニング中、高温部への接触などの事故の可能性が高いと結論付けた。ところが、発表段階で事故品提供者より「クリーニング店は染み抜きで失敗したと認めている」と訂正があり、事故品に関する情報が誤っていると結論が全く違ってしまうという教訓となった。
Bグループ:
ドライ禁止品を石油系ドライ処理したためにラインストーンがとれてしまったドレスに関するフリートーキングで、企画や素材のあり方について議論した。
Cグループ:
石油系ドライクリーニングにより身丈が15cm縮んだキュプラ綿ワンピースの原因等の検証
苦情品の概要
組成:表地 キュプラ 52% 綿 48% 裏地 ポリエステル
刺繍糸:上糸 綿 レーヨン 下糸 ポリエステル
取扱い絵表示:107 202 302当て布 401
付記用語:クリーニングネット使用
検討内容
苦情品は既にかなり元サイズ近くまで修復されており、事故当時の状態が不明なため、収縮の状況に関する疑問から始まり、ドライ溶剤中の水分率に関して白熱した議論が交わされた。刺繍を施した製品の苦情防止策としてタンブル乾燥は避けた方が無難、事前にサイズを測っておく等の意見がでた。