日 時 | 2010年10月15日(金)16:30~18:30 |
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場 所 | 名古屋市西生涯学習センター |
参加者 | 17名 |
内 容 | ・(財)日本染色検査協会の事例紹介3件 ・持ち込み事故品1件 |
(財)日本染色検査協会の事例紹介3件
1.グレーのスラックスを水洗いしたところ一部茶色になった
解説:
毛100%の緯糸が水洗いでフエルト化し、毛羽立ち表面に現れた。
2.婦人スーツのストライプ柄が白く変色した
3.ジャケットの右袖に破れが発生した
解説:
2、3は塩素イオンが検出されたことから、塩素による脱色と劣化と推察された。これに関し、出席者から塩素イオンが検出されれば塩素系漂白剤、硫酸イオンが検出されればバッテリー液等の硫酸を原因と推定する検査機関の傾向に対して着用状況をどのように想定しているのかと疑問が投げかけられた。また、2の場合はスーツの上下前後各部位に部分脱色がみられることから、着用状況と付着物の想定に関して様々な意見が出された。
持ち込み事故品1件
事故品は袖口、襟、裾が変色しているポリエステル52%、ナイロン48%の紳士コート。袖口などの表側だけでなく、裏側も変色していることから、耐光、汗、汗耐光、Noxガスのいずれでも説明できずに困っているとして持ち込まれた。クリーニング業者からドライクリーニング処理時において襟や袖口等の局部的なひどい汚れなど水溶性汚れ等を落とすのに前処理剤を用いることがあり、その跡が変色することがあるとの意見があった。