2024年度

2024年度 第3回基礎講座セミナー

日 時 2025年3月15日(土)13:00~17:00
場 所 名古屋文化短期大学
テーマ 『繊維業界における環境対応の必要性~Life Cycle Assessment』
講 師 スタイレム瀧定大阪株式会社 
業務推進部 環境品質管理室 室長 森田芳弘氏
参加者 47名

講演概要

  求められる事項・内容が年々アップデートされる環境対応について、社会的な概要から実務者としてのリアルな知見まで、豊富な資料とともに下記のアジェンダにてご解説いただいた。個社として、また企業を横断した様々な活動にも参画されている講師の解説は、初心者にとっても実務経験者にとっても、現状を理解し課題を整理する貴重な機会となった。
 
アジェンダ:
 1.サステナ対応を発信すべきです
 2.問題の全体を見るべきです
 3.今すぐ行動を起こすべきです
 A. 海外は領域展開しています
 B. 消費者がすべてを握っています
 C. これからの前提が変わっています

 環境に悪い業界というイメージがついてしまっている当業界で、各社は日々対応に苦戦している。眼の前の対応に注力するあまりに、ややもすれば「樹を見て森を見ず」の状態に陥る危険のあるところ、森氏の「問題や課題の全体を理解して対応すべき」という提言とマッピングは非常に指針となるものであった。LCAに関わる様々な単語も含め、まず知ること・理解すること・対話することから始めなければならないことを再認識した。同時に、世界の動きを注視しつつ国内対話を丁寧に行うこと・情報を常にアップデートしていくことも講義された。
 質疑応答では、「日本は、欧州にやらされている感があるのでは?」、「環境対応は売上につながるだろうか」という本音の質問もあり、参加者側の実務上の悩みも含め関心の高さがうかがえた。関連する言葉やものづくりを知り、環境対応をなぜ行うのか目的を明確にすることが重要であると実感する講演であった。