日 時 | 平成23年3月12日(土) |
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場 所 | 名古屋学芸大学 |
テーマ | 『最新の顔料技術情報について』 |
講 師 | 大日精化工業株式会社 化成品応用技術部 課長補佐 榎本 啓二氏 | 参加者 | 52名 |
顔料の歴史は古く、紀元前に遡る。18世紀に無機顔料が製造されて今日に至るが、最近20年近く新たな構造を持つ新顔料は開発されていない。一方、顔料捺染は19世紀後半からとまだ150年程の歴史しかない。
近年は
①染料加工に近づけ、染料の弱点をカバーする、
②染料では表現できない特殊捺染剤の開発
の二方向に向かっているとの話であった。
続いて捺染における染料と顔料の違いを溶解性、堅牢度、着色方法等の面から説明された。
顔料に不可欠なバインダーには補助剤として粘度調整等のための溶剤(レデューサー)や架橋剤も重要な役割を果たしているとのこと。
動画を用いてのハンドスクリーン、自動捺染機、フラット自動スクリーン、ロータリースクリーン、ローラー捺染の説明は分かりやすかった。
堅牢度は試験法と絡めて説明。なかでも耐ドライクリーニング性はバインダー要因が大きい、また顔料の耐溶剤性にもよるとの説明は興味深かった。染料プリントと顔料プリントの簡易的な見分け方は目で見、手で触るのが一番とのこと。
最後にトラブル事例の紹介(原因と対策)があった。