第57回クレーム事例勉強会
TES会 中部支部
立松 元
第57回クレーム事例勉強会報告(1)
日時 平成18年8月18日
場所 名古屋市西生涯学習センター
事例 風合い変化
品名 ダウンジャケット
原産国 中国
組成 ナイロン 85% イノックススチール 15%
裏地 ナイロン
中綿 ダウン 90% フェザー 10%
事例提供者業種 クリーニング業
ラベル絵表示 106 202 301
付記 タンブラー乾燥禁止
苦情内容
ドライクリーニング後にざらざらした手触りになった。
検討内容
最初組成をみせないで、出席者全員手にとり加工かどうか討論しましたが組成のスチールをみてスチールの飛び出しにきづきました。しかし肉眼ではみえず、30倍ライトスコープで確認できました。
検討結果
細い金属ゆえ着用時や洗濯時の挙動で折れ表面に先が飛び出したもので有ろう。
金属の曲げ強度を考慮せず織りこまれたものでしわ感を求めてか、布地はヨーロッパ製であろう。
第57回クレーム事例勉強会報告(2)
日時 平成18年8月18日
場所 名古屋市西生涯学習センター
事例 風合い変化
品名 ワンピース
原産国 中国(日本で製品染)
組成 絹(濃紺)
事例提供者業種 クリーニング業
ラベル絵表示 107 202 302(当て布)401
苦情内容
白っぽさが無くなり色が濃くなった。
検討内容
クリーニングによりピーチスキン様の毛羽がとれてしまったのであろう
初洗いで全部取れてしまったのはなぜか、業者はこの品物に再度長時間
の洗いを試みるが白化しなかったそうである。絹にピーチスキン様の加
工をするには酵素処理がおこなわれているそうだ。検討結果
酵素処理が行き過ぎて毛羽の摩擦堅牢度が悪くなりすぎたもので有ろう。
着用時にも摩擦しやすい部位は落ちていたのでは。