第55回クレーム事例勉強会

TES会 中部支部
立松 元


第55回クレーム事例勉強会報告(1)

日時  平成18年4月21日

場所  名古屋市西生涯学習センター

事例  外観変化

品名  婦人コート(綿入)

原産国 中国

組成  ポリエステル 100%
    中綿ポリエステル 100%
    裏地ポリエステル 100%
    付属ラビット襟
   (付記 襟は取り外してクリーニング)

事例提供者業種  商社
ラベル絵表示 107 202 304 402
苦情内容
クリーニング店より指示どうりの処理で衿、前立てに波打ちが出た。

検討内容

 接着芯地の剥離が見られる。乾燥の温度が高すぎたのでは。
接着芯地の劣化は製造が2005年10月とのことで考えられない。
生地の寸法変化は見られない。

検討結果

 クリーニングに問題があると言うより、接着芯地に問題があると考えた方がよいのでは。接着芯地は日本からの持ち込みでも、指定でもないとの事、同じクレームが出てくるか見守りたい。


第55回クレーム事例勉強会報告(2)

日時  平成18年4月21日

場所  名古屋市西生涯学習センター

事例  損傷

品名  婦人パンツ

原産国 日本

組成  毛 91% カシミア 5% ポリエステル 4%

事例提供者業種  商社
ラベル絵表示 107 202 303(当て布)402
       付記 タンブラー乾燥禁止

苦情内容
ドライクリーニング後に白い糸が生地表面に出てきた。

検討内容

 白い糸は弾力があるのでスパンデックスである。
 縫い目からのみでている、ウェスト部・脇上部・内股上部ベルト通しがひどい。

検討結果

 これはスリップインという現象で動きの多い縫い代周辺で縫い針によって傷つけられたりして鞘糸からポリウレタン糸が切れて飛び出した物であろう。(劣化による切断飛び出しなら他の部分にあってもいいし、2004年の製品である