第50回クレーム事例勉強会

TES会 中部支部
立松 元


第50回クレーム事例勉強会報告(1)

日時  平成17年6月17日

場所  名古屋市西生涯学習センター

事例  襟の破れ

品名  婦人用ダウンコート

組成  

事例提供者業種  クリーニング業者

ラベル絵表示



苦情内容
ネット使用での石油系溶剤によるドライクリーニング後に襟破れを見つける。

検討内容

破れた部分を引っ張ると簡単に裂けて行く。
相当劣化している。

他の部分に破れや弱りが見られないのは何故か。

検討結果

劣化の元は生地の裏にされたウレタンコーティングの経時劣化と思われる。
襟部分だけの劣化は首部分との接触によることにより劣化が促進されたもので他の部分も劣化するのも近いであろう。
表示ラベルから5年以上前の品と思われる。
ラベルに3年以上たつと劣化すると記載されているのでクリーニング業者は客の納得は得られるのではないか、しかし外見だけでは裏のコーティングに気付かず処理以前に客に説明できていればもっと良かったのでは。


第50回クレーム事例勉強会報告(2)

日時  平成17年6月17日

場所  名古屋市西生涯学習センター

事例  変色

品名  カッターシャツ

組成  綿 100%

事例提供者業種  クリーニング業者

ラベル絵表示
苦情内容
カフスの斑状の変色
検討内容
細かい縞柄なので洗い、仕上げプレス時に糸ずれが起きモアレ状になり、濃淡ができて脱色に見えるのでは。もう1度再処理で直せるか脱色部がずれるのでは。
51回のクレーム事例勉強会にて再度検討時に濃淡の淡の部分は脱色してなくて濃の部分が濃くなっているとの意見あり。
検討結果
再処理してみるも変化せず、モアレではなのではと思われる。
襟、カフスはプレス条件が強くなるので処理回数や、鏝面の温度により起きた物であろうか?
カフス部をほどいてみたところ、心地の接着剤の溶融がみられず、しかも濃淡のある裏面にはまったくむらがでていなくて、いよいよ分からなくなる。