29年度

平成29年度 品質と技術に関する講演会

日 時 平成30年4月21日(土)  13:30 ~17:00
場 所 福井県工業技術センター 管理棟 講堂
内 容 (1)『新JIS 取扱い表示の課題とその方策』         
 講師:繊維製品技術研究会(ATTS)幹事
 新JIS取扱い表示研究会 委員長 山田 勲 氏
(花王㈱ 開発研究第2セクター ハウスホールド研究所) 
(2)『百貨店に於ける品質管理』       
 講師:㈱ 阪急クオリティサポート 部長 春元 隆 氏
参加者 47名

講演会要約

(1)『新JIS取扱い表示の課題とその方策』  講師:繊維製品技術研究会(ATTS)幹事
 新JIS取扱い表示研究会 委員長 山田 勲 氏   
 (花王㈱ 開発研究第2セクター ハウスホールド研究所)
 
新JIS(洗濯)取扱い表示に関して、ATTSで検討された経過、新表示施行後の実態調査、今後の検討課題について詳述された。家庭洗濯試験法では、C4N の活用法についての検討、同試験法での撥水性等の機能性低下試験をC4N、C4M、C4G の各洗濯法で行なった内容、ウェットクリーニングでは 記号は タンブル乾燥60分とセットの意味なので注意が必要な点、酸素系漂白試験(JIS L 0889)の問題点など、新表示の運用について貴重な知見となった。また、最近の洗剤の開発動向についても触れていただき、洗濯工程でのCO2削減の視点から、高親水性界面活性剤の分子デザインを工夫することで高い洗浄力と繊維への低残留性を実現した洗剤が登場している点、粉末洗剤から液体洗剤が主流になってきている点などを話された
              (2)『百貨店に於ける品質管理』  講師:㈱ 阪急クオリティサポート 部長 春元 隆 氏
 
小売業界でのドラステックな再編(百貨店の相対的地位の低下、グループ再編 等)について触れられた後、百貨店など小売とメーカーの品質管理の責任範囲の差異について話された。景品表示法の改正後では優良誤認がもっとも多いが、課徴金納付命令が出た例もあるとのこと。百貨店の場合、仕入先の品質管 理調査、商品の品質確認・表示根拠確認、外観縫製の確認、広告媒体の確認、品質クレームの原因調査、販売員の教育研修という品質管理体系を有しているが、PB以外では、メーカーの責任が大きい点も話された。