23年度

平成24年度 品質と技術に関する講演会 (平成24年度最終行事)

日 時 平成24年4月20日(土)13:30~17:00
場 所 福井県工業技術センター 管理研修棟2階講堂
内 容 (1)『ケアラベルの国際整合化について』~JIS L0217 の改正のステップ~
   一般社団法人 繊維評価技術協議会 参事 鷲見 繁樹 様
(2)『有害性に関連した染料や薬剤の動向および染色加工品管理』
   今田技術士事務所 所長 今田 邦彦 様 (元 住友化学)
参加者 64名

講演会要約

鷲見氏
(イ)ケアラベル規格の現状、(ロ)ISO規格改正のルール、(ハ)JIS L0217改正の必要性のお話をされ、次に、(ニ)世界貿易機関の技術的障害に関する協定に照らしたJIS改正の進め方を述べられ、(ホ)改正のポイントについて話された。改正案は、ISOを踏襲し図柄の順番も変わる大幅な改正であり、理解・周知に時間がかかると思われる。また、酸素系漂白、タンブル乾燥が追加され、絞り方が無くなり、「中性」、「~~」 (当て布)が図柄中の表示ではなく、付記用語対応となる。更に、ウェットクリーニング(業者による水洗い)が追加される。例えば、次のような図柄と並べ方となる。

 次に、(へ)家庭洗濯試験方法、商業クリーニング試験方法、漂白剤に対応する試薬の問題等に触れられ、(ト)最後に今後の改正手続き(未だ改正には2年はかかる)について述べられた。とにかく大幅な改正になる。


今田氏
(イ)化学物質の発癌性に関する分類(禁止・許可物質、特別管理物質等)、 (ロ)正常細胞~変異細胞~前癌病変~前臨床癌~癌という発癌過程に触れた後、(ハ) 発癌性とされる染料リストと分析法を、(ニ)オランダの国立研究所の見解を端緒とし た有害芳香族アミンの生成機構(繊維中のアゾ染料~汗や唾液に溶出~皮膚へ移動~ 体内へ拡散~体内酵素の作用でアゾ基の還元によるアミンの生成)について化学構造 式を交え話され、(ホ)発癌性アミンのリストと日本繊維産業連盟の有害物質不使用・ 自主基準、アミンの検出方法とその問題点について話された。
また、(ニ)特定芳香族 アミン22物質を生成する可能性のある染料リストを提示された。
次に、(ホ)湿疹・ 皮膚炎を発症しやすいアレルギー誘発性染料のリストとその安全性チェックのスキ ームについて、(ヘ)その対策(ナフトール染色の下漬剤の完全除去、リストに上がった染料の不使用等)について話された。
この他、(ト)ホルムアルデヒド、重金属等の 問題、(チ)防炎剤HBCD規制等にも関わる化審法の改正等の法規制、(リ)GHS(化学 品の分類及び表示に関する世界調和システム)が新JISで義務化される点、(ヌ)Oeko-TeXの基準等について話された。いずれにしろ、繊維製品に関わる化学物質管理の事業者による自主的な取り組みが今後強く求められる。